私は、だだ一時の感情で由美を抱いたんじやない。 ずっと愛していたんだ。 あきこと結婚していても 和希が生まれても…… きっとあきこは気づいていたんだろう。 だから、霞にきつく当たっていたんだ。 私のせいだよ。 その傷も私がつけたようなものだ……。 父さんはあたしの左手首に目を向けていた。 部屋は、しんとしていて………… ナツもあたしもただ黙って父の話を聞いていた。 *