「ただいま。」 「おかえり、霞。」 キッチンから、エプロン姿の父が姿を現した。 「ご飯、食べたかい?」 「……うん。」 あたしは、嘘をついた。 ほんとうは、未だだったけれど、食べる気になれなかった。 父は、少し残念そうに 「そうか。じゃあ明日の朝用だな。」 そう言って微笑んだ。 「ごめん。」 「いいよ。」 「……疲れたから、もう寝るね?」 「ああ、おやすみ。」 「うん。おやすみなさい。」 *