ナツの嘘─ それはあの指輪が本物だったってこと。 何度目かの関係の後─ ベッドの上に置いてあるナツの指輪に、あたしは目が止まった。 前から気になっていた。 「邪魔だから─」 あたしとする時─いつもナツは指輪を外していた。 ─本物か偽物か…─ あたしはそれを手に取った。 ─指輪のウラに刻まれた文字。 《99,6,12 AYA》 あたしは、はぁーッと大きくため息をついて 指輪を元あった場所に置いた。 *