「聞こえてたんだ…。」


「おう。俺は地獄耳だから、悪口は心の中で言えよな?」


悪戯っ子の様な目で私を見たから、慌てて水を飲んだ。


「じゃあ、次からそうしますよ。」


「俺、悪口言われる訳?勘弁してよぉ」

灰皿に、煙草を押し付けながら笑っていた。


私より、四歳も年上なのに凄く無邪気に笑う。