普段とは違う空気が、臼井さんの車の中を流れる。


「亜矢の話しって何?」


真っ直ぐ、キラキラ輝く夜景を見つめていて、いまいち臼井さんの表情が分からない。


不安が私の心を支配する……。


「う…ん。実は…出来て……無かった。ごめん…なさい…。」


「そか……。」


いつもみたく、その大きな手で私の頭を撫でてくれないの?

笑いかけてくれないの?


何か……怖いよ。