次の日の早朝

携帯が鳴った
『夏子…』
寝ぼけた目が霞んだが、僕の頭ははっきりと夏子からの着信を理解していた

『夏子!!』
「助けて…」
『ど、どうした?今どこにいる?』
「わかんない!何で来たのかも…。ねぇ、教会が見える」
『他には!?他には何が見える?』

僕は震える右手を、左手で押さえた