…俺は、いつもアイツの影に隠れて生きてきた。




「五十嵐健人?翼には及ばないけど運動神経良いよな」




毎日、入江と比べられる。


バスケ部の俺は、毎日必死に練習した。



朝練、部活、夜練。


毎日、必死に練習した。





「一華、今日俺部活ねーんだ。一華の部活、見に行っても良いか?」


「うん、でも退屈じゃないの…?」


「大丈夫、一華の歌声聴いてたら心地良い気分になれっからさ」





…俺は、確実にアイツより頑張っていた。


俺は、練習がある日もない日も、毎日毎日。



でも、アイツは練習がない時は幼馴染の下へ。









…そんなアイツに、俺が劣っている理由が分からない!