線香花火 ~願い事~


少し時間が経ってから私たちは上がって
お姉さんと一緒に髪を乾かしていた。

お姉さんも先輩も髪が長いから
可愛い髪型に結ぶことが出来るけど
私はまだまだ色々な髪型に結ぶことができない。

でも
そこでもやはりお姉さんと先輩は

「あきちゃんくらいの髪の長さなら
こんなこと出来るんじゃないかな?」

「うんうん、じゃあ後でバンガロに戻ったら
私がやってあげるよ。
かわいいよ。きっと」

「いや・・・このままで・・・っておーーい」

お姉さんも先輩もニコニコ笑顔で身支度しているだけで
私の言葉を聞いていなかった。

でも
そんな人たちがいるから
この女の子の時間は大切な時間なのだと思う。

それから待ち合わせ場所に行き
男の子たちと合流して
車に向って歩いた。