「大変ありがたいお言葉ではございますが、カッパのうちではサイさまのことを良くは思わない者も多ございます。それを今更どうして送り舟など頼めましょうか」 サイはゴクリと生唾を飲み込みました。 何を勘違いしていたのでしょう。 この娘子の父親を殺したのは他でもありません、サイなのです。 娘子は平気な顔をしていますが、サイのことを殺したいほど憎んでいるに違いないのです。