[短編]在りし日の記憶



手の平には、相変わらずの桜の押し花。

私はそれを強くにぎりしめた。

「前に…進まなきゃ……かぁ。」

ここに来た本当の理由は、

学校が嫌になって、高校中退して、何したらいいかわからなくなっていた。

だから…ここに来たら、何か分かるかとおもった。

でも…
「答えは一つだったんだ…。」

前に進しかないんだ。

後ろには、もう何もない。