ガラッ
「失礼します」



「山上ーこっちだ」


牧野先生が手を振りながらよんだ。



「おはようございます」


「ああ。おはよう。これ配っといてくれ。後はえーっとこれとこれ。よろしくなっ」


「わかりました」


「いやぁ山上がいると助かるなぁ。仕事がてきぱき片付く。うちのクラスも仲いいみたいだし、いじめもなさそうだし・・・」


「でもうちのクラスは全員出席したことありませんよね。決していいクラスとは・・・」


「ああ。愛沢なっ。あいつは仕方ないんだよ・・・」


「仕方ないって?」


「ん まっ気にすんな!
今日の連絡はそれだけだから」


「わかりました。失礼します」


納得しない顔をしながら職員室を出た。



(愛沢詩保。3年になってから一回も登校してない。先生は仕方ないって言ってたけど、問題児か何かなのか・・・
誰かに聞いてみるか。)