君の声



まさかそんなことを言われるとは思わなかった篠田はかぶりを振った


しかも話さないと聞いていた由衣が声を出してくれたのだ


 「い、いえっ!そんな由衣様お気なさらないで下さい。私は平気ですから!ねっ?」


由衣は「うん」と頷いてダイニングに戻っていった


 (本当に可愛い方をお選びになられましたね、立夏様)


立夏は戻ってきた由衣の頭を撫でてから二人でダイニングを出て行った


篠田は二人がうまく行くように願わずにはいられなかった