(立夏さん怒ってる?…やっぱり早苗ちゃんに会わせたのが…) 由衣は不安になって立夏を見た きれいな横顔が憂いを帯びている それがまた立夏の良さを引き出しているようにも思える (…何を考えているの?立夏さん…) 由衣の視線に気づいたのか立夏の表情が緩んだ 「だから穴開くよ、由衣」 立夏は左手で由衣の手を握った 「今日は買い物でもして帰ろうか」 「はぃ……」 由衣のとても小さな声に微笑んだ立夏はアクセルをぐっと踏み込んだ