君の声



由衣は頬の熱さを確かめてからリビングのドアをゆっくり開けた


 「!!!?っ」


数センチ開いた隙間から立夏と女性がキスしているのが見える

立夏は背中を向けていて表情はわからない


 (な……んで…)


その光景に目が離せないでいる由衣


ふと女性と目があった瞬間に目元が笑っていた


 「どう?わかった?立夏さんの結婚相手」


と言われているようだ


由衣は目を瞑ってゆっくりドアを閉めた


どきどきと唸る心臓


ざわめく気持ち