2限目:休み時間 

「ねー、帝。起きろよー」



うるせえ。



「帝?購買売り切れちゃうぜー」



一人で行ってこいよ。



「帝ってば」


「……っ……見てわかんだろ、寝てんだよ!」


洋平はきょとんとして、すぐに表情を緩める。


「眠いの?」


「眠くなかったら寝ないだろ」


「そうか。そりゃ悪かった」


「……誰のせいだよ!」


俺が、お前のプリントを、夜中まで手伝ってやったからだろ。


目で威圧すると、洋平はそれ以上なにも言わなかった。

少しシュンとしている。

俺はまた机につっぷして目を閉ざす。


「けど……今日はピザパンの日だぜ」


そうか。シュンとしてるのはピザパンのせいか。断じて俺への反省ではないのか。そうか。