玲央がお風呂上がりの良い香りをさせて現れた。



髪は濡れていていつもより濃い色になっている。



玲央はそのまま冷蔵庫に向かうと、ミネラルウォーターのペットボトルを取り出しごくごく飲んでいる。



「結衣は飲んでいないの?飲む?」



あたしに近づき、飲みかけのペットボトルを差し出す。



そんな親密な仕草にあたしは更にドキドキしながら受け取った。



「結衣、結衣のすべてを俺にくれる?」



飲んでいると、突然聞こえてきた言葉にあたしは固まった。



ペットボトルからボトボト水がこぼれて、あたしの胸を濡らしていく。



「結衣っ、こぼれてる」



「えっ!?あ……」



持っていたペットボトルが取り上げられた。