フィルムはたくさん買っていてくれたので、あたしは思う存分、シャッターをきって行った。



時々、玲央があたしを撮る。



2人の写真も、観光客に撮ってもらった。



あたしは幸せだった。



やっぱりカメラは止められない。



楽しんで撮るあたしを玲央も喜んでくれているようだった。




たっぷり景色を堪能した後、マナーハウスに戻ってきた。



お夕食の時も、カメラを離さないあたしにいささか玲央は不満そうな顔をした。



「いくらなんでも、食事の時ぐらいはいいだろう?」



隣のイスに置いてあるカメラを見て言う玲央は呆れた顔になった。