「インスタントカメラを買ってくるのっ!なんでもいいから、ここの綺麗な景色を撮りたいのっ!」



あたしは興奮気味に言った。



今にも食堂を出て行きそうな勢いに玲央は笑う。



「結衣、座って」



「玲央っ!」



早く行こうよと顔が言っている。



その時、玲央がリュックサックをテーブルに置いた。



「?」



結衣はもう一度座り直し、リュックサックと玲央の顔を交互に見た。



「開けてみて」



玲王に促されるまま、リュックサックのファスナーを開ける。



その途端に、驚いて手が止まった。



「玲央……?」



「結衣に持ってもらえるのを待っているよ 早く出して」



あたしはリュックサックの中から、大きな箱を取り出した。