コッツウォルズに着いたあたしたちは、まず宿泊先へ行った。


玲央が連れて行ってくれたところは、貴族が住んでいたらしい邸宅。



マナーハウスと言われる建物だった。



古めかしい建物に、アンティークな家具。



部屋に案内されるとあたしは感嘆のため息を吐いた。



なんだか、昔にタイムスリップしてきたみたい。



今にも、優雅なドレスを着た女性が登場しそう。



そんな想像をしていると、玲央の腕が背後から回って抱きしめられた。



「気に入った?」



「うん、もちろんだよ!」



玲央の腕の中でまわり、向き直るとにっこり笑った。