「大丈夫?」


荒く、大きく息を吐く結衣にパーカーを着せてやる。



なぜか結衣は怒っているみたいだった。



「どうしたの?」



玲央は結衣の肩に手を置いた。



「もうっ!なんでそんなにキスが上手なのっ!?」


こんなキスをする玲央にむかついた。



きっと誰かとたくさんしたに違いないと思って腹が立った結衣だった。



「……結衣」


――こんなこと言うつもりじゃなかったのに……。


「も、もう寝る」


結衣は立ち上がり、屋敷へと戻った。