「レオっ!」


ファーストフード店のような店の中で食べていると、玲央が同い年くらいの女の子に声をかけられた。



玲央が顔を上げてその女の子を見る。


暗い色のブロンドでそばかすが目立つ女の子だった。


「レオ、帰っていたんだね!みんなは知ってるの!?」


「Hello ナンシー いや、言っていない」


「急に日本へ行っちゃったからみんな驚いていたのよ?」


ナンシーと呼ばれた女の子は頬を赤らませて話をしている。


2人の会話は全く分からないし……。


そう思った時、玲央と外国人の女の子があたしを見た。


「結衣、同級生のナンシーだ ナンシー 結衣だ」


玲央が淡々と紹介した。



ナンシーはあたしに簡単に挨拶すると、すぐに玲央に向き直り、話しを続けている。


ナンシーと会話している玲央はやけにぶっきらぼうに見える。


玲央が話を切り上げたようで、やっと帰って行った。


最後に親しげに玲央の頬にキスをして。


それを見て結衣はおもしろくなかった。