「結衣?寝たのか?」


玲央の声と共に重厚なドアが開いた。



「やだ!玲央、驚かさないでよっ・・・・・・」



結衣の引きつった顔を見て玲央は笑いながらベッドに近づいてきた。



「やっぱりこいつ、寝たんだ」



こいつとは・・・・・・結衣の隣でぐっすり眠っている妹のこと。



「うん」



「眠れないのか?」



「さっき眠っちゃったのがいけなかったみたい」



「上着は?庭を散歩しよう」



「えっと・・・・・・パーカーで大丈夫?」



「大丈夫だよ」



結衣はクローゼットからピンク色のタオル地のパーカーを出して腕を通した。