「玲央・・・・・・」


「カメラまで壊して大バカだよ」



カメラと聞いて結衣の肩がビクッと震えた。



「大事にしていたカメラだったのに」



「・・・・・・いいの もうやらない」



玲央から顔を背ける。



「結衣!?何を言っているんだよっ!カメラマンになりたかったんだろう?」



玲央は結衣の両頬に手を置いて自分の方に向けた。



「もう写真なんて撮りたくない・・・・・・」



「本心なものか!」


頑なな結衣の気持ちはすぐには和らがないだろう。