頭をめぐらすとママがあたしのベッドに顔を伏せて眠っていた。


「ママ・・・・・・」



そう呟くと昨日の事を思い出した。



「あ!」



その声に多恵子が目を覚まして顔を上げた。



「結衣」



多恵子の手が結衣の額に置かれ熱を確かめる。



「良かったわ 下がったようね」



「ママ・・・・・・」



結衣の目に涙が溢れて枕を濡らしていく。



「結衣!泣かないで また熱が出るわ」