* * * * * *


結衣はやっと重い腰をあげた。



「玲央と話をしないと」



そうしなければ眠ることなんて出来ない。



勇気が出たのは12時近くだった。



隣の部屋から物音が聞こえたからまだ眠っていないと思った。



こんな時間に玲央の部屋に行った事がばれればママ達に怒られる。



ドアの隙間から明かりが漏れている。



結衣はそうっと部屋を出ると、玲央の部屋のドアを聞こえるか聞こえないかぐらいにノックした。


返事はない。



――聞こえなかったのかな・・・・・・。



結衣は勇気を振り絞りドアを開けた。