「無理、興味ないし」


そっけなく言われて結衣は肩の力がガクッと抜けた。



「そ、そうなんだ・・・やっぱり・・・・・・」



「いきなりそんな話?おかしな奴だな」



* * * * * *



部屋に戻った結衣はベッドにごろんと横になった。


――これでいいんだ。玲央にその気がないんだし、あたしには才能がない。


才能の文字が脳裏をかすめ、結衣は悲しくなった。


――カメラが好きだけど、パパみたいに才能がない。


涙が出てきて目じりを伝いシーツに落ちる。