「泣いてもいいよ 俺の前でだけなら 他の奴の前では泣いて欲しくない」



玲央は結衣の肩を抱き寄せた。



「・・・・・・ダメ こんな所じゃ泣けない・・・・・・だって・・・・・・子供が・・・・・・」



目の前に3人の園児がニコニコしながら立っていた。



「ラブラブカップルだぁ~」



次の瞬間、2人は爆笑した。



園児たちがきょとんとしている。



笑い声に近くにいた母親たちが慌てて飛んできた。



「こら、お兄ちゃんたちの邪魔をしちゃだめでしょ ごめんなさいね~」



そう言って子供たちを連れ戻した。



「玲央、もう泣けない・・・・・・」



すっかり今の笑いで涙は引っ込んだ。



「バーカ、笑いながら涙出てるよ」


玲央は水色のハンカチを結衣に差し出した。