「何が信じられないの?」


キッチンから料理を運んできた多恵子が聞く。


「知らないっ!」


ぷりぷりと怒って結衣は席に座ろうとした。


「あ、玲央くん呼んできて」


――行きたくないな・・・・・・。


「どうしたの?」


顔に出てしまったようだ。


「えっ?な、なんでもない」


そう言って結衣はテーブルを離れた。