それから結衣の気分はずっと落ち着かなかった。



――なんて話せばいいのだろう・・・・・・あたし、リュウにいつの間にか期待させちゃっていたのかな・・・・・・。



気の許せる男友達として接していたつもりだった。



小さい頃からあたしの心は玲央しかいなかったのだから。



その玲央があたしの事を大好きとまで行かなくても他の女の子よりは大事にしてくれている。



今はそれが一番の幸せ。



結衣は授業もそっちのけで考えてしまい、物理の教師にぼんやりしているなと叱られた。