「結衣、どうしてほっといてくれない・・・・・・」


つらそうな表情の玲央。



――ほっといて欲しいの?



ツキッ。



胸の痛みに結衣は顔をしかめた。



「ごめん・・・・・・」



謝るしか出来ない。



泣きそうになった結衣の顔に玲央の顔が近づいてきた。



「ダメだよ、許さない・・・・・・」



玲央の唇が結衣の唇に触れた。



それは乱暴ではなく啄ばむようなキスで。



――乱暴にされたなら無我夢中で抵抗していたはず。でも・・・・・・こんなキスはつらいよ・・・・・・。



辛いとわかっていても結衣はキスを返していた。