で、振り向いた先にいたのは、女の子だった。

ウサ耳は変わらないのだが(ハッキリ言えば趣味悪〜)、こげ茶の髪を三つ編みにし、アルプスに出没する女の子みたいな服。
超めるひぇん。

「えっと…多分、お困りですよね」
「とーぜんだ、チビ!」
木村サンは、逆上して、怖くなってる。
「ご、ごめんなさい…!!」

歳は12位だろう。
こんな人に脅されれば、そりゃあ怖くなるよ。

「あの、良かったら、ココが何処だか教えて?」
「は、はい。ここはエルスラム公国です。その中の首都、スクイズです」
女の子は言った。
「あ〜あ、やっぱり変な世界に来ちゃったらしーね?」

木村サンが不満そうな顔で見てくる。

だから。
知らないって!

だってオレが知ってたら怖いだろ?

てか、知りたくもない。

本当は、深入りして、帰れなくなったら、
って思ってたから。

でも、その時、いろいろ運命の歯車は回った、



ぽい。