ココは…。
随分ファンタジーな場所だ。

オレは鈴鹿啓輔。
部活から帰って、シャワーを浴びようと思い、制服のまま風呂場に行こうとしたところだった。
そしたら、次の瞬間にはジャングル。

変だ。
絶対変だ。

良く分からないが、その辺をフラフラ歩く。
ポケットには、ケータイだけ。
開いても圏外。
だけど、煩いファンからのメールが無い分、のんびり出来る。

が、そこに出会ったのは、木村奏。

クラスの番長的存在で、オレの唯一恐怖対象。
怖すぎる。

当の木村サンは、落ちた先で、くうくうと寝ている。
驚きのあまり、気絶したかと思えば…。
つくづく、驚く。

第一、木村サンは、オレが嫌いらしい。
態度に出てる。
露骨に嫌がられるのも、ウザいな。

まあ、喧嘩においては、木村サンの傘下にある。
時々、部活仲間の喧嘩を手伝ったりするんだが、時々応援に来る人々は、全員彼女繋がりらしい。
どうも、喧嘩については、気づかれてないらしいけど。