一斉に、ウサ耳は振り向いた。

不思議と、心は落ち着いていた。

「生贄、とは…感心出来ないな」

ゴスロリが顔を上げる。
そして、同じ日本人なのを見て、タスケテ、とつぶやく。
軽く頷いてから、

「澤神様、か…一種の宗教なの?ダサいよ、止めな」

「な、何者だッ!!」
「捕まえろ、まとめて贄にしてくれるッ!!」

それを聞いて、足下にしゃがみこんだ鈴鹿は身震いした。

「木村サン、生け贄になっちゃうよ!?」
「大丈夫だ」

…どうしよう。


………
……………

分かった。