ダーク&ノイズ

「他の方は?」

そう言って見回した川田は、その反応が意外なことに首を傾げる。

「見てません」

申し訳なさそうに答えたのはのぞみだった。今度は進藤が身を乗り出して詰め寄った。

「ん? あなたは一緒にその部屋に居たんじゃないんですか?」

「はい。居ました」

「それで山本さんが落ちるところを見なかったんですか?」

「見なかったんじゃなくて、見えなかったんです」

そう言ったのぞみに同意するように、沙理奈と真知子が頷く。刑事らは「どういう事だ?」とでも言いたげに顔を見合わせた。

苦笑いしながら、進藤は三人を制するように両手を広げる。

「それはおかしくないですか?」

「おかしいことだらけだし」

今度は沙理奈がキッパリと言い切った。

「おかしいこととは?」

それに対して、真知子が重い口を開いた。

「最初は音が聞こえて来たんだよ。コーン、コーンって何かを叩くような音が──」


ひとしきり話を聞いて、刑事らは戸惑いを隠さない。次に質問する事項を探しあぐねている様子だ。その時、押し黙っていた校長が口を開いた。