翌日。もしかして、希里が何食わぬ顔で登校してきているかもと期待をした五人だったが、やはり希里の机は空いたままだった。
担当の教師の話では、今朝がた警察に捜索願が出されたそうだ。ホームルームが終わると、警察が応接室で五人を待っていた。
警察と聞いて緊張する五人に向かって、安心させるように二人の刑事は努めて明るい声で挨拶した。一人は四十代くらい、そしてもう一人はどう見ても二十代くらいの若い男だった。
「ああ、そんなに緊張しないでください。ちょっとお話を聞くだけですから」
若い男は進藤と名乗り、中年の男は川田と名乗った。
小さなガラス製のテーブルを囲んで、刑事と五人、そして担当の教師と校長がソファーに腰掛けると、刑事による質問が始まった。
「まず、山本希里さんが居なくなったときの状況ですが、ご両親に聞いたところ谷川悠美さん……」
五人を見渡す川田の意図を察して、担任教師が悠美を指す。
「ああ、あなたが谷川さんですね。あなたの自室の窓から落ちたと聞きましたが」
「はい」
悠美は小さく答えた。
「間違いないですか?」
「間違いありません。アタシも見てました」
夏美がその答えを引き継いで確信に満ちた声で断定した。
担当の教師の話では、今朝がた警察に捜索願が出されたそうだ。ホームルームが終わると、警察が応接室で五人を待っていた。
警察と聞いて緊張する五人に向かって、安心させるように二人の刑事は努めて明るい声で挨拶した。一人は四十代くらい、そしてもう一人はどう見ても二十代くらいの若い男だった。
「ああ、そんなに緊張しないでください。ちょっとお話を聞くだけですから」
若い男は進藤と名乗り、中年の男は川田と名乗った。
小さなガラス製のテーブルを囲んで、刑事と五人、そして担当の教師と校長がソファーに腰掛けると、刑事による質問が始まった。
「まず、山本希里さんが居なくなったときの状況ですが、ご両親に聞いたところ谷川悠美さん……」
五人を見渡す川田の意図を察して、担任教師が悠美を指す。
「ああ、あなたが谷川さんですね。あなたの自室の窓から落ちたと聞きましたが」
「はい」
悠美は小さく答えた。
「間違いないですか?」
「間違いありません。アタシも見てました」
夏美がその答えを引き継いで確信に満ちた声で断定した。



