内臓が縮み上がる思いで耐える琢己の周りが、その咆哮で満たされてゆく。
次々と地面から浮かび上がる顔。
土色になったそれらの顔が、琢己を見て苦悶の声をあげた。
琢己はかたくなに目をつむった。
と同時に、悠美や恭一は大丈夫なのだろうかと、不安が募る。
だが、佐々木に言われたことを思い出して、再び祈りに念を集中させていった。
その佐々木は、立ち現れる霊を次々に説き伏せていた。
その霊の無念を理解し、慰めて納得させるのが一番の除霊法だ。力技を使えないこともないが、そればかり行うと、諸神の怒りを買って、力を貸してもらえなくなる。
そして膨大な霊魂たちにざっと想念をめぐらせたとき、佐々木は重大なことに気づいた。
(馬鹿な、ここに谷川さんがいるというのに……)
悠美がいれば、お凛は真っ先になんらかの反応を示すはずである。
それが何の気配も見せないということは、お凛の霊はここには居ないということだ。
(お凛がいない……どういうことだ)
佐々木は悠美に目を向けた。
息子に捨てられた老婆らが何体も取り付いているが、悠美はそれに必死に耐えていた。
佐々木が念を飛ばすと、その老婆らはこちらに目を向ける。そして悠美から離れ、のそりと近づいてきた。
次々と地面から浮かび上がる顔。
土色になったそれらの顔が、琢己を見て苦悶の声をあげた。
琢己はかたくなに目をつむった。
と同時に、悠美や恭一は大丈夫なのだろうかと、不安が募る。
だが、佐々木に言われたことを思い出して、再び祈りに念を集中させていった。
その佐々木は、立ち現れる霊を次々に説き伏せていた。
その霊の無念を理解し、慰めて納得させるのが一番の除霊法だ。力技を使えないこともないが、そればかり行うと、諸神の怒りを買って、力を貸してもらえなくなる。
そして膨大な霊魂たちにざっと想念をめぐらせたとき、佐々木は重大なことに気づいた。
(馬鹿な、ここに谷川さんがいるというのに……)
悠美がいれば、お凛は真っ先になんらかの反応を示すはずである。
それが何の気配も見せないということは、お凛の霊はここには居ないということだ。
(お凛がいない……どういうことだ)
佐々木は悠美に目を向けた。
息子に捨てられた老婆らが何体も取り付いているが、悠美はそれに必死に耐えていた。
佐々木が念を飛ばすと、その老婆らはこちらに目を向ける。そして悠美から離れ、のそりと近づいてきた。



