ダーク&ノイズ

走りながら宇野の頭脳はフルに回転していた。


(最初に事件が発生したのはどこだ)


それは悠美の自宅で起こった。


(あのグループの中で生き残っているのはだれだ)


谷川悠美、ただひとりということになる。

そして、この事件の発端となる場所に、警官の制止を無視してまで向かったのだ。


それらの状況を総合して考えると、おのずと事件の中心人物が見えてくる。



(谷川悠美が犯人だ!)



刑事としての勘がそう確信させた。

動機や事件の背景は全く分からない。が、どの事件にも谷川悠美が関わっている。


(だとすれば)


呪いを解く方法はただひとつしかない。


(奴を殺せば、この事件は結末を迎えるはずだ)


ここから先は、警察官としての仕事ではない。それでもそれが罪とは思えなかった。


左胸にずっしりと重い拳銃の感触を確かめながら、ひとり暗い道を駆け上がっていった。