ダーク&ノイズ

琢己たちを見つけると、お手上げという風に、恭一が両手をひろげた。


「駄目だね。警官の石頭じゃ佐々木さんの凄さは理解できない」

直接交渉を試みたようだ。

しかし、あえなく追い返されてしまったとみえる。

「とりあえず待とう。どこかにコーヒーを飲めるところはないか?」

佐々木はそう言って、きびすを返した。



テレビのニュース番組は、その情報の収集に余念がない。

まもなく夕方のニュース番組が始まる時間だ。


次々と入ってくる情報を整理している星野だったが、その整理する時間もないほど、事態は急展開をみせていた。

「星野さん、また殺人事件です!」

「いま聞いたばかりだよ。繁華街の路上での刺殺だろ」

「また別です。今度は中学校の教師が生徒を殺しました」

「マジかよ。そっちに誰か回せるか局に言ってくれ。こっちはもう人間がいない」

情報が錯綜したあわただしい車内。星野はキーを叩く指をさらに早めた。

放送直後から街中がパトカーと救急車のサイレンに満たされている。