銀鏡神話‐翡翠の羽根‐

「はははっ、武道力なら神灯にも勝る№3・狂乱の、

唯一苦手なものが女の子だなんて、本当おもしろいねぇ。」

「う、うっせーぞ!№6の分際で!!」

椿は顔を少し赤らめると、独楽の胸倉をつかんだ。

「ふぅん、№6の分際で……か。
俺だって本気を出せば、お前くらい簡単に殺れるんだよねぇ。」

独楽はゴーグルの下から覗かせた、

銀世界を通り越すほど美しく、そして、残酷な真白な瞳で椿を見下した。

「……やっとボロを出したなあ独楽。じゃあ早速殺りあおうぜ!!

『色即是空』(しきそくぜくう)、出て来い!」

椿が両手に巻かれている包帯を取ろうとしたときだった。

「お止めなさい。椿、裡音(りおん)」

神灯、数多くの超能力者の頂点に達するもの。

その魔力は絶大にして神。

一切の他の魔力、武力、天力、悪力、そして死力……全てを遮断する。