銀鏡神話‐翡翠の羽根‐

『夷険一節
セルピア・ド・ファイア』

澄んだ美しい声が美紗の頭上に鳴り響く。

と共に美紗に向かって炎の塊が何個もやってくる。


バンッ


間口はすかさず声の方角に向かって銃をぶっ放し、
美紗を後ろへ庇う。

『高上鬼神の弾・ガリネス』

そう叫んだ。

すると間口の右手の人差し指が蒼白く光だす。

『飛べ』

人差し指を声の方角に向け一言言い放った。


ザンッ


炎の塊が一瞬にして消え去る。

そしてもう一度銃を撃ち放った。


バンッ


銃が当たったのか上から人が降って来た。

美紗は間口が何をしたのか解らなかった。

でも超能力……魔法を使ったのはわかった。

すごい、そうとしか言い様がなかった。

「い、痛ーーーーいっ!!」

上から降って来た澄んだ美しい声の持ち主……

はさっきと打って変わった幼い声で言った。

「餓鬼じゃねえか。誰に命令されたか知らねーが、
今度白江に何かしたら殺すぞ。」

餓鬼……美紗を狙っていたのはなんと十歳くらいの女の子。

金色の長い髪に、ゴシックロリータを着ている。

元祖・魔法使いみたいな女の子。

「違うわよ。あたしは綾瀬めちる、支配下の者よ。」

行き成り自分を支配下だと言い出しためちる。