銀鏡神話‐翡翠の羽根‐

『鎖葉斗君、私を殺して。』

『え……』

ぴたりと空気が縮まり、凍り付いた。

『聞こえなかった?

私を殺して。』

私が死ねば、鎖葉斗君はNo.2と親王の称号を手に入れられる。

其れに、鎖葉斗君が昔いた、死界の傭兵実験施設も見に行きたい。

もしかしたら、“サバトクン”の手掛かりが有るかもしれない。

『無理……だよ……

僕に貴女は殺せない……』

『駄目。 私の結論は此しか無いの。

ごめんね。

私、莫迦だから、こんな考えしか思い付かなくて……』

鎖葉斗君が皆から何て言われるだろう。

どれだけ責められるだろう。

『ちょっと……

死ぬってどんなだか解る……?

私、一回死んで天使に転生したけどさ、凄い辛いんだよ!?

死界何て、周りを見てもまともな奴はいない。

腐敗した化け物みたいな奴等だらけで……』『何も無い、灰色の世界だよ……

死んで転生出来る人間は悪運が強い奴くらい。

天使に成れる奴は余程、凄い死に方した奴。

そいつら以外は……一生、溶けていく躰に苦しみながら、横たわってるだけ。

時間を忘れて、ずっと……』

涙を滲ませ、がたがたと肩を小刻みに震わせ、新人さんは私に訴える。

『赤月さん……

死なないで……

僕は貴女が死んだら幸せになれない。

一緒に幸せを、喜びを詠って欲しい。』

じゃあ……

私はどうすれば良いの?

貴方を助けたいのに……

『死ねば良いんでは?』

私は目が点になった。

いや、今其れが駄目なんじゃって話をしてるのに……

『キャルナスさん……

話聞いてましたか?

正気ですか?』

ゆっくり頷くと、キャルナスさんは話を続けた。

『話は聞いてました。

ちゃんと正気ですし。

それでですね、良い方法が有るんです。』

良い……方法?