執事の名のもとに








「か、海琉ッ!!」



愛琉ちゃんが泣き叫ぶ声に俺たちも引き戻された。



「海琉、考え直して。校長先生もチャンスをくださったのよ?」



必死に海琉に訴える愛琉ちゃんの手を海琉は優しく握った。



「それでも、辞めるよ。」



そう言った海琉の顔は何か吹っ切れたように穏やかな顔をしている。



愛琉ちゃんも何かを察したのか海琉を抱き締めた。