「そんな遠回しに言わなくて結構です。はっきり言ってください。」



どことなくスッと透る海琉の声が屋上に響く。



海琉の目には何も映さないかのように、深い色を帯びていた。



「ホホホ…流石奏真家の跡取りだな。しかしわしも鬼ではないからの。チャンスをやろう。」



その言葉に眉をしかめた。