「すまんのぉ、聞いてしまったぞ。」



その表情は本当に申し訳なさそうで…。



俺たちは校長の言葉をただ聞くしかできなかった。



「わしも見て見ぬ振りをしてやりたいんだが…立場上なぁ。」



困った、困ったと自分の髭を触っている。



そんな呑気な…



校長の周りだけ明るい空気が流れていて、俺はなんとも居たたまれなくなった。


きっとそれは俺だけじゃないだろう。