「…俺や晴馬、美優はお前たちをこの学園から追い出したいわけじゃない。…ただ、助けになりたいんだ。それには理由を知らなきゃなんにもできないだろ?」



「………」



海琉は少し驚いた顔をして俺等の顔を見つめてきた。



「…っ、ありがとうございます。」



今まで一言も話さなかった愛琉ちゃんは目に涙をたくさん溜めて俺たちに頭を下げた。



「…愛琉ちゃん。」



もらい泣きをしたのか美優の目にも涙が溜まったいて美優は愛琉ちゃんをぎゅっと抱きしめた。



これで安心と思ったかに思えたが…――、



開くはずのないドアがギーという音と共に静かに開いた…。