そして、薬だけ受け取って控え室に戻った。 



「ほら…。」



薬を差し出すとおとなしく受け取った。 



「…ありがとうございます。」



「ああ。」



「後10分で幕開けでーす。」



皆の控え室に係員が入って叫んだ。それを聞いてぞろぞろと立ち上がり出した。 



「海琉、本当に大丈夫なのか?」



薬を飲んだとはいえすぐに効くわけじゃないし、顔色だって全然よくない。