「悪ぃー。勝。」 「まったくだっ!!」 それだけ言うと勝は後ろを向いてしまった。 勝はけっこう涙脆い。 人のために涙が流せる優しいやつ…。 だから、勝にはいつもいろいろ助けられてる。本人が気づいてんのか分からないけど。 「晴馬、とりあえず保健室行こう。たぶん折れてると思うから。」 敦が俺の腕を肩に乗せて立たせてくれた。 「俺も行くよ。」 逆側を勝が支えてくれて保健室に向かった。