執事の名のもとに







あまりの驚きに声が重なった。 



「君は…。」



俺がぶつかった相手は昼間に会った女の子だった。



「昼間の…。」



彼女も気づいたのか頭を下げてきた。 



「でもどうして君が?ここ執事寮だよ。」



「あっえっと…海ちゃんに会いに。」



海ちゃん? 



「海ちゃんって?」



そう尋ねると慌てたように言い直した。 



「奏真海琉に会いに。」



「海琉?」



海琉のことを海ちゃんって…。 



なんか笑える。