「俺、あーくんがやってるバンドのドラムやってるんだ。」 あーくん? あぁ、あずさだからあーくんかな? 「お兄、バンドやってるんだ!」 「うん。一応ヴォーカルだよ。今度美声聞かせてやるよ。」 お兄は笑いながら何気にセイさんを追い出そうと手で払っていた。 お兄って、こんな意地悪なとこもあるんだ(笑。 「もう、仕方ないな。明日学校でゆー坊独り占めしちゃうからね!」 セイさんはわざとらしいため息をついてから、にっこりと微笑んで「またね。ゆー坊♪」と言って帰っていった。