「那南、愛してる―…」

「那南もだよ…大好き」




絡まり合う、男女。



―ほんとはこんな男、ちっとも愛してなんかいない。



それでもこういう事を続けるのは

那南のプライドだから。


繋がっていれば
愛されてるんだ、ッて実感できる。



そんな、一瞬の幸せ……










「―…お風呂、貸してもらえる?」

「ご自由に」



汗やら体液やらでベタベタな身体を早く綺麗にしたかった。



ほんとはこの男だって、那南の事そんなに好きな様に思えない。



―ヤリ目…



…もう、それでも構わないと思えてきた。